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片平たてもの通信 第2號 |
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【 片平たてもの物語 《2》 】 |
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―情報科学研究科 SKK棟― |
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昭和24年5月、東北大学が新制大学として再出発した際、包摂された旧制学校の1つに仙台工業専門学校(古くは仙台高等工業学校)がある。その建築学科の教室棟として、昭和5年に新築されたのが、 この建物である。鉄筋コンクリート造3階建で、外壁はスクラッチタイル貼り、ファサード(建物の正面)は3つの異なる建築様式を組み合わせた、個性的な表情を持っている。その第一の様式は、北側及び南側の1階から3階に見られる、張り出した外壁の内側に柱を配置しガラス窓を連続させた、近代的な様式である。採光と居室空間の確保を目的とした、合理的なデザインといえる。 第二は、中央に設けられたアーチ型通路の古典的な様式である。新築当時、学校の正門はこの建物の南側正面に位置しており、学校の顔ともいえる部分であった。また、北側は建物を背にして、右手が木造2階建の本館校舎、左手が運動場になっており、動線として建物中央を貫く通路が必要であった。そこで、設計者は学校の風格を演出するとともに、アーチをくぐり抜けた時、広々とした運動場が視界に入ることを計算した上で、重厚なアーチのデザインを採用したのであろう。
そして第三は、東側階段室に見られる表現主義の様式である。これは、垂直性を強調し、階段の勾配に沿ってアーチ型窓を配置して、外壁にリズムと表情を持たせている点などにあらわれている。こうした、異なる様式を組み合わせ、まとめあげた設計者の手腕は見事である。また、当時の先端を行く、斬新なデザインの建物であったことを思うと、悲願であった建築学科設置に対する、学校関係者の並々ならぬ熱意が伝わって来るようだ。 前述の中央部通路のアーチ上部に据え付けられたキーストーンには、仙台高等工業学校の校章である、萩の図柄に“SKK”の頭文字が、今でもその存在を主張するかのように、あざやかに読み取ることができる。
たてもの通信編集部 佐藤智之
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《データ》 東北大学情報科学研究科 SKK棟 =仙台高等工業学校建築学科 昭和5年竣工 設計者:文部省 施 工:大林組 構 造:鉄筋コンクリート3階建 《参考文献》 「扶遥萬里の風待ちし 仙台高等工業学校45年史」 昭和45年刊 |
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